第142回 ロボット工学セミナー
ロボットの作り方
~移動ロボットの制御とROSによる動作計画実習~
Linuxの基本操作
基本的なLinuxの端末操作方法を学習します。
最初は端末(ターミナル)を起動します。
新規インストールしたばかりのUbuntuであれば、画面左のランチャーに端末が表示されません。
画面左上にある「Activities」をクリックします。
検索のための入力エリアが表示されるので、その入力エリアに「terminal」または「端末」を入力してください。
「Terminal」または「端末」を選択すると、以下のようにターミナルが起動します。
ランチャーにターミナルを登録し、検索せずに起動できるようにします。
ランチャー内の端末のアイコンを右クリックし、「Add to Favorites」を選択します。
画面左のランチャーにある「端末」アイコンをクリックするとターミナルが起動します。
ウインドウが開き、下記のような文字列が表示されます。
ubuntu@ubuntu:~$
これは、ユーザID@コンピュータ名:現在のディレクトリ$」を表しており、 現在のディレクトリ 欄の「~」(チルダ)は、現ユーザのホームディレクトリを表します。
ディレクトリ操作(lsとcdコマンド)
現在のディレクトリにある、ファイル、ディレクトリは、lsコマンドで表示できます。
(各ディレクトリは日本語で表示されること場合があります。)
ubuntu@ubuntu:~$ ls
catkin_ws examples.desktop Desktop Documents Downloads Music Pictures Public Templates Videos
ubuntu@ubuntu:~$
現在のディレクトリは、cdコマンドで移動できます。
以下のように、cdコマンド実行後、 現在のディレクトリ 欄が変化していることが確認できます。
ubuntu@ubuntu:~$ cd Downloads
ubuntu@ubuntu:~/Downloads$
「..」 は、一つ上のディレクトリを意味します。
ubuntu@ubuntu:~/Downloads$ cd ..
ubuntu@ubuntu:~$
また、cdコマンドをディレクトリを指定せずに実行すると、ホームディレクトリに戻ります。
ubuntu@ubuntu:~$ cd Downloads
ubuntu@ubuntu:~/Downloads$ cd
ubuntu@ubuntu:~$
以降、コマンド入力など端末を使用する場合、通常は表示される、ユーザID、コンピュータ名、ディレクトリは省略し、下記のように表記します。
$ ls
examples.desktop Desktop Documents Downloads Music Pictures Public Templates Videos
$
ディレクトリ操作(mkdirコマンド)
指定した名前のディレクトリを作成します。
以下の例では、テンポラリディレクトリ(/tmp/)に、test-directoryという名前のディレクトリを作成します。
ただし、すでに同名のディレクトリが存在する場合、エラーが発生します。
(テンポラリディレクトリはPCシャットダウン時にクリアされて空になります。)
$ cd /tmp/
$ ls
...
$ mkdir test-directory
$ ls
... test-directory
Tabキーを用いたコマンド補完
Linuxの端末でコマンドを入力する際、途中まで入力した後にTabキー
を押すと、可能な場合には、自動的にコマンドを補完してくれます。
補完されない場合、もう少しコマンドを入力してからTabキー
を押すと、補完されることがあります。
$ cd ~/M [Tab]
$ cd ~/Music/
実行中のプログラムの停止
実行しているコマンドを途中で止めたい場合には、Ctrl+c
を入力します。
下記の例は、yesコマンド(yと表示し続けるコマンド)を実行し、Ctrl+c
で停止します。
$ yes
y
y
y
y
Ctrl+c
^C
$
コピー&ペースト
端末の画面中でのコピー&ペーストをキーボードの入力で行う方法と、マウスで行う方法があります。
キー入力で行う場合は、コピーしたい文字列を選択してCtrl+Shift+c
でコピー、Ctrl+Shift+v
でペーストします。
$ cd
$ ls
examples.desktop Desktop Documents Downloads Music Pitures Public Templates
["Desktop"を選択して、Ctrl+Shift+c]
$ cd [Ctrl+Shift+v]
↓
$ cd Desktop
なお、ブラウザなどターミナル以外のソフトでは、Ctrl+c
でコピー、Ctrl+v
でペーストができます。
マウスでコピー&ペーストを行う場合は、コピーしたい文字列を選択して、右クリックし、コピーを選択してください。ペーストを行う場合は、右クリックし、貼り付けを選択してください。
ターミナルを複数開く
ROSのプログラムを動かす場合、複数のターミナルウィンドウを開く必要があります。
Ctrl+Alt+t
を入力することで新しいウィンドウを開くことができます。
一つのウィンドウ内で新しいタブを開きたい場合は、Ctrl+Shift+t
を入力してください。
コマンドの履歴
ターミナルのコマンドを入力する際、上キーを押すと、これまでに入力したコマンドを再度呼び出すことができます。
$ [上キー]
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